猫背と血圧


【猫背・血圧】






猫背といった姿勢が悪い人は高血圧で悩まされやすいという特徴があり、普段の姿勢と血圧には大きな関係性があるのです。

それは、猫背になると背中が丸まり心臓から脳へと血液を送る動脈が圧迫されることが原因で、知らず知らずのうちに体内に悪影響を与えております。

心臓は全身の至る部分に血液を送り出す役割があり、猫背によって血管の圧力が上がって、高血圧を引き起こすという仕組みです。

人間本来の姿は、背筋が伸びて背中やお尻、かかとまでが一直線になっている状態なので、背中が丸まった猫背では大きな負担が加わり、内臓機能を低下させて胃腸の働きも鈍らせることがあります。

若者で血圧が高いと悩んでいる方はほとんどいないと思われますが、中高年の方にとっては切実な問題ですし、高血圧によって引き起こされる病気は様々なので、その要因の一つとなる猫背を解消した方が良いでしょう。

実は、正しい姿勢で血圧を測定した場合と、猫背のように姿勢が悪いままで血圧を測定した場合とでは、数値に違いが生じやすく、これは血液の流れやすさに違いが出るからだと考えられております。

普段から高血圧で悩まされており、降圧剤といった医薬品に頼っている状態であれば、少しでも血圧を下げるために日頃から姿勢のチェックを行わなければならないのです。

一口に高血圧と言っても、遺伝子的な因子や生活習慣が引き金となる本態性高血圧症や、血圧が上昇する病気が原因の二次性高血圧症など、幾つかの種類に分けることができます。

どのタイプの高血圧だとしても、放置していると血管がいつも張り詰めた状態に晒され、血管が詰まる動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血や腎硬化症など命の危険に関わる病気を呼び起こしてしまうのです。

このような合併症を予防するためにも、中高年の方は特に高血圧を予防しなければならず、その引き金となる猫背も少しずつ矯正していかなければなりません。

もちろん、猫背を治すだけで高血圧の原因が全て取り除かれるわけではないため、食生活の内容に気を配ったり、積極的に運動を心掛けたりと、生活習慣の改善が必要となります。

特に、食生活の改善は大事なポイントの一つとなっており、塩分を過剰摂取し過ぎると余分な水分が体内に溜まり、血流の量が上昇して血圧が上がりやすいので1日に6g未満を意識するべきです。

また、血圧上昇に関わる行動の一つが感情の抑制だと考えられており、憤りや妬みを感じてストレスを溜め込みやすい人ほど高血圧で悩まされやすいので、毎日の生活でリフレッシュを心掛けるようにしてください。