猫背と疲労


【猫背・疲労】






「毎日の疲れが全く取れない」「以前よりも疲れやすい体質になったような気がする」という方は、猫背によって姿勢が悪くなっていることが大きな原因かもしれません。

猫背が自分にとっては普通の姿勢だと考えている方でも、人間が生きていく上で無理な姿勢をしていることには違いないため、知らず知らずのうちに疲れは溜まっていきます。

猫背が普通だと感じるのは、今まで姿勢が悪い状態を長期間に渡って続けてきたからで、その猫背を矯正すればもっと疲れにくくすることはできるのです。

若い頃は新陳代謝も活発で、多少のことでは疲れが溜まらないとしても、年齢を重ねれば猫背が必ず仇となって身体に悪影響を及ぼすため、早めに解消するのがベストだと説明できます。

高齢者になってから対処するよりも、身体が柔らかい若いうちに対処した方が猫背を治しやすいので、ストレッチやエクササイズでの効果を大きく上げられるはずです。

私たち人間は、肺を大きくしたり小さくしたりすることで呼吸を行っており、その役割を果たしているのが胸とお腹の境目を作っている横隔膜と、胸椎と連結して胸郭を構成している肋骨となっております。

横隔膜での呼吸を意識した場合は腹式呼吸となり、肋骨での呼吸が強調されると胸式呼吸となり、体内に酸素が入り込むことは一緒でも、呼吸法にはこの2種類があるというわけです。

もし、猫背で体勢が崩れた状態になっていると、肋骨が上がりにくくなって肺の容量が大きくなりづらく、呼吸が浅くなる傾向があるため、生きていくために欠かせない酸素を取り込む量が減って身体は疲れやすくなります。

階段の上り下りやちょっとした運動で、直ぐに息切れしてしまうような方は、猫背で疲れが溜まりやすくなっていると考えた方が良いでしょう。

加齢による影響やタバコによる肺活量の低下も十分に考えられますが、猫背によって以前よりも身体が疲れやすくなるのは紛れもない事実なのです。

猫背による影響に加え、毎日の生活で寝不足が続き、睡眠時間を確保できていない状態が続けば、疲れは更に増幅して病気にかかりやすい体質になるかもしれません。

以上のように、猫背が身体に悪影響を及ぼし、病気へと発展するリスクが高まりやすいので、女性でも男性でも、年齢に関わらず矯正を心掛けなければならないのです。